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●強みを意識する

強みを意識する

ここでいう「強み」とは、特別意識しなくても「自然に出来ること」という意味です。私たちは子どもの欠点や短所を克服させることにエネルギーを注ぎがちですが、欠点や短所を克服させるのにはものすごいエネルギーが必要です。

また、うまくいくためには他の何倍もエネルギーが必要で、その割には効果が出にくいことも多いのです。

また、少子化の現在は欠点・短所の克服のみをママと子どもがしようとするとどうしてもガミガミ口調が増えてしまい、子どもとの関係悪化にもなりやすいのです。

これは、子どもの「強み」を意識できたことで、子育てが前向きな気持ちでできるようになったというKさんの話です。

「ウチの子、何時になっても家に帰って来ない」ことが悩みの種だったKさん。2才児のN君は、朝に夕方に外遊びが大好きです。元気がよくて嬉しい反面、外遊びにいつもつきあうママは、ホトホト疲れていました。特に夕方の帰宅時間がどんどん遅くなると家事が進まず、いらだちの素でした。

これは、Kさんとのセッションです。

Kさん:「2才になって、ウチの子は、一日で4時間は外にいます。午前中10時には公園に行くのですが、お昼になっても帰ろうとしないのです。やっとの思いで連れて帰っても、午後4時に上のお兄ちゃんを幼稚園に、迎えに連れていくと、今度は4時から6時頃まで家に入ろうとしないんです・・・。もう私も限界です。」

Kさんは、朝から子どもを外に連れていっても、「これで満足」といった様子がなく、どこまでも外で遊ぶN君に振り回されている気がしています。

コーチングでは、いろいろな質問を投げかけますが、どうしようもない気持ちがたまっている時には、まずはしっかりとママの気持ちに寄り添い傾聴します。

東:「Kさんは、一生懸命にNくんに合わせて外遊びをするけれど
N君はこれでいいといった満足感がないくらいに、いつまでも遊んでいるのですね。」

Kさん:「全くそのとおりです」

東:「ところで外遊びの時に、N君は誰と何をしているのでしょうか」

Kさん「昨日は、近所の女の子と一緒にネコをみつけてしまい、どこまでもネコを追いかけていました。」

東:「それで?」

Kさん:「はい、細い路地にネコが入っていったので、近所に住む同い年の女の子とふたりで、嬉しそうについていくのです。

東:「なるほどね・・・興味があるものにはどこまでもエネルギーをそそぐんですね。」

Kさん:「???」

東:「少し、私の今の気持ちをお話していいですか?」

「これってものすごい集中力かもしれません。問題は帰宅時間が遅くなるということですが、近所の女の子とN君が楽しそうにネコ探しをするなんて、すばらしい行動だと思います。特に女の子は、いじわるな男の子とは一緒に遊びませんから・・・」

Kさん:「ええ、ウチの子は誰とでも仲良く遊ぶんです。男の子とも女の子とも新しいお友達とも平気なんです。」

東:「わ〜、それはすごい!大人になっても新しい人とうまく話ができないという人が多い中、N君が女の子といつまでも遊ぶってことは、それって強みですよ。」

Kさん:「そうなんですか?」(うれしそう)

とその後、「強み」を生かして、たくさん外遊びをしながら、さらに時間を守って遊べる方法を私と話し合うことにしました。

東:「なんとか時間が守れるといいのですが、たまたま早めに戻れたときはありませんか?」

Kさん:「そうですね・・・他のお友達は、5時のチャイムが鳴ったら家に帰るのですが、その時にいいタイミングで戻れるとそのまま、家に入ります。」

東:「なるほど、いいタイミングとは具体的にはどんな感じですか?」

Kさん:「う〜ん、自分の家の前を通った時に、5時だから帰ろうか!」とすかさず声をかけるとそのまま入ることがありました。」

東:「すかさず声をかけとよかったのですね。じゃあ、これからどうします?」

Kさん:「はい、家の前を通った時に、タイミングよく家に入れるように意識してみます。5時のチャイムはチャンスですが、いつも時間とおりにはいかないと思うので、5時近くになったら、まずは自分が言葉をかけてみます。」

そして、さらに上の子どもを幼稚園に迎えにいく前に、夕飯の下準備だけでも済ませておくと気分的にずいぶんラウになったとのことです。

「子育ての渦」に巻き込まれている時には、今自分が巻き込まれているということにも気が付きません。

客観的な誰かに話すことで、自分のことがよくわかってきます。
「話す」ことは、「放す」「離す」ことです。

子どもの困った行動をやめさせようと思う前に、ママが子どもの「強み」を意識することが大切です。「ウチの子は、困ったことばかりなのです」と思っているとママの視野が狭くなり、子ども全体が悪いという気持ちになってしまいます。

まず、子どもの「強み」を意識しながら、さらによりよい行動ができるように対策を考えていくと、ママの前向きな考えが引き出しやすくなります。

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