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●どんどんふれてみよう

どんどんふれてみよう

子どもは本来肌の欲求がとても強いのが当たり前で、常に人の肌を求めています。
その欲求が満たされていないと、ココロの中に物足りなさを残したまま成長することになります。

泣く・笑うなどの感情表現の少ない「サイレントベビー」を生み出すきっかけとなったり、キレやすい、落ち着きのない情緒不安定な子どもになることがあります。また、子どもは望まれて生まれてきたのではないと、自分を否定的にとらえてしまいがちです。

とは言っても子どもがだんだん大きくなるにつれて、抱っこもおんぶもしなくなってくることでしょう。そんな子どもにもどんどんふれてスキンシップをしていくことで、子どものココロは安定することができます。基本的には、子どもが嫌がらなければどんどん抱っこやおんぶをしても大丈夫。

むしろ、「最近ウチの子不安定かもしれない・・・」と感じたら、最初にすることは「スキンシップの補充」です。

その方がココロも安定した、友達・兄弟にもやさしい気持ちや余裕が生まれてきます。さらにやる気や好奇心をもった自信がある子になることでしょう。

【北風と太陽の法則】~「抱っこ」「おんぶ」も年齢制限はありません~

「ママ!抱っこして!」と言う時は「もう大きくなったから」と言わずに、できる限り抱っこをしていきます。子どもが抱っこして欲しい時は自分が疲れた時、ママに甘えたいときが多いもの。エネルギーが少なくなっている証拠です。

「こんなことをいつまでもしていいのかしら?」
「幼稚園で心配だわ」
「しっかりとしていない子どもになりそう」

と思わなくても大丈夫!

家での子どもの様子と幼稚園・保育園の姿は同じではありません。いつまでも家で抱っこやおんぶ、頭をなでるなどをしているから、外で頼りない子どもになるのではなく、十分に甘えた経験がある子どもの方が自信ががある、たくましい子どもになっていくのです。

第1章の「ココロ銀行」の預金残高がいっぱいになっていくのでしたね。

イソップ物語『北風と太陽』では、旅人のコートを無理に脱がせようと北風を吹かせるよりは、暖かい太陽の日差しを与えた方が、早くコートを脱いでしまいます。

子どもを無理に突き放すことで子どもは愛情の饑餓状態になります。あえてどんどんふれていくことで、結果的に早く確実に自立していくことでしょう。

子育ての最終ゴールは、子どもの「自立」です。

【先手必勝の法則1】~「大きくなったね」~

■幼稚園年長組のS君は、すぐ下に赤ちゃんが生まれたことで、さすがに「抱っこして!」とは甘えてきませんが、ママはS君が何かとガマンをしていないか気になっていました。

そこでママが「大きくなったね〜、もうママに抱っこはできないかもしれないね〜」「ちょっとおんぶをさせてみて」と声をかけてみました。

そうすると、自分からは甘えてこないS君も「それならば・・・」とママにおんぶをしてもらい、大きくなったこともわかってもらい、とてもうれしかったようです。

ママに甘えてこない子どもの場合は、言葉で「甘えてもいいよ」というよりは、ママの方からだっこやおんぶをしてみる方がずっと早道です。

【先手必勝の法則2】 ~「時間がある時にふれる」~

■働きながら2人の子育てをしているKさんは、朝から晩まで家にいる時はいつもバタバタと家事をこなしています。そんな中、最近特に朝から兄弟ゲンカが多いのが悩みのタネでした。

そこで、比較的余裕がある朝に、子どもを起こす時にひと工夫。1分ずつですが、ひとりひとりにママがさわっていくことにしました。
寝ている子どものそばに行って、体に触れながら「時間だよ」「そろそろだよ」と手でやさしく揺すりながら言葉をかけました。

それまでは、台所から「時間だよ〜!!」と言葉だけで起こしていましたが、だんだんと子どもがすんなり起きてくるようになり、朝の兄弟ゲンカが激減しました。

【ほめことば】+【頭をなでる】は、ダブル効果!

■幼稚園年長組のY君のママは、「うちの子、落ち着かなくて、ほめるところがないのよね〜」といつも思っていました。そこでママはY君が幼稚園から工作を作って持って帰った時に「わ〜、工夫して作ったね」と言葉をかけながら、グルグルと頭をなでてみました。

いつも落ち着きにないY君も、ママに頭をなででもらうとじ〜として気持ちよさそう。嫌がることはありません。ママは「落ち着きなさい」と何回も言うのではなく、あえて今出来ているところをきちんと言葉にして子どもに伝え、頭をなでるという行動で愛情を表現してみました。

お腹が大きいママやさすがに抱っこもおんぶも出来ないと感じるママは、子どもをほめる時に【ほめ言葉】+【頭をなでる】でダブル効果をねらいませんか。

山口創先生(桜美林大学)は、著書「子どもの『脳』は肌にある」の中でこう言っています。

ママが子どもにふれると、その刺激はダイレクトの脳へと伝達されていきます。「皮膚は露出した脳」といわれ、驚くほど簡単な経路をたどってで伝わる感覚器といわれています。

肌にふれられると脳の中では、感情をつかさどる大脳辺縁系に刺激が届き、『なでられると気持ちがいい!』という感情が発生します。さらに感情や行動をコントロールする前頭葉に刺激が伝わると、やる気や好奇心を高める作用もうまれます。

「抱っこが出来ないときの救世主」手をつなぐとココロもつながる

■幼稚園のバスを降りると、いつも「ママ!カバン持って!」と甘えてくるT君。おまけに抱っこまで迫られていつもママは戸惑っていました。やっぱり近所のママに見られたら恥ずかしい・・・

そこで、考えた案が「手をつなぐ」です。

「Tくん、お帰り!」と言葉をかけた後は、一緒に手をつないで歩くことにしました。それまでは、「いい加減にしなさい。もう大きくなったのだから一人で歩けるでしょ。」となだめていましたが、手をつなぎながら幼稚園であった話を聞くことで、ダダをこねることが少なくなりました。

ママにも子どもにもうれしい方法を工夫したことで、一気に子育てがラクになりました。

お風呂上がりに「大好き!」と言う

Wさんの息子さんは、いま2才。
働きながらの子育てで、朝と夜は毎日戦争のような忙しさになっていたそうです。とても「大好き」と言っている余裕もありません。

そこで、お風呂上がりに子どもの体を拭きながら
「大好き!」「大好き!」と言いながら体をふくことにしました。

はじめは、突拍子もない気がしたそうですが、子どもは全く関係なく嬉しそうな表情をしています。私のセッションでもクライアントに「ママが我が子を好きと思う気持ちに理由はいらない」と言っています。

「そうか、大好きに理由はいらないんだ」と感じたWさんは、スキンシップのつもりで「大すき~」「大すき~」と鼻歌のように言いながら体をふきパジャマを着る手伝いをすることにしました。

どうせ、家事ができない時間帯だし、子どもとのいい関係をつくる時間にしようと毎日決めて実行したそうです。

今までは、パジャマをなかなか着ない時がありましたが、今ではママに「大好き!」と言ってもらうのを楽しみにして待っているように見えます。

これは、コーチングでいう「構造化」というものです。

いつ、どこで、何をするのかをあらかじめ決めておくことで、習慣になりやすいのです。ママの努力や根性に頼らず、自然とやれてしまう方法を考えていく方が継続しやすくなります。

3才年齢を下げて接する

「最近、ウチの子どもの様子不安定な気がする・・・」という時の対応です。自分で出来るはずの着替えをせがむ、やたらとくっついてくるとしたら、「心のエネルギー」が少なくなっているのかもしれません。

そんな時は、無理に厳しく突き放すよりも、年齢を3才下げたつもりで接していきます。家庭によっては、下の弟・妹と同じ年齢、もしくは年下になることもあるでしょう。それくらいちょっと大切に扱っていきます。

具体的には、時間があればママが着替えを手伝ってもよいのです。また、半分だけ手伝ってあげて、残りは「ママが見ているからやってごらん」と言葉をかけるというやり方もあります。

コツは、どうせやるのであれば、出し惜しみをしないで、さっさとすることです。

「もう、いい加減にしてよ!」
「いくつになったと思っているの?」

とクドクドと言いながら、子どもの要求を聞き入れるのでは、子どもにママの愛情が伝わりません。

「一回甘い顔をしたら、クセになるのではないでしょうか」

という声も聞こえてきそうです。

もしも、子どもにママに着替えさせてほしいと言うのであれば、「今の我が子には、必要なこと」だということです。

ママも忙しいので、子どもが要求を出さないとしたら、もっと放っておくかもしれません。

言いたいことが言えれる子どもでよかったのです。

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